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スーパーに並ぶ、セロリから学ぶ哲学

今回も前回に引き続きPhilosophy in practiceの授業です。今回は面白いと思う自然のもの(野菜や果物)を一つ選んで、それについていろんな角度からアプローチして表現するという課題でした。

私が選んだ根セロリ。オランダではスープの具材としてメジャーなんだそう。

最初は選んだ素材に対して、数量的リサーチ(大きさや形など数値化できるデータ)と質的リサーチ(自分の五感で感じた素材の性質)を行い、それを元にその素材の内部の構造を想像的な方法でドローイング。

その後は、その素材を分解したあと、クリエイティブな形で再構成し、そこからデザインのインスピレーションとして得たものをスケッチしました。

中身が見えない中で時間をかけて内部構造を想像したフラストレーションと想像した構造を視覚化していたことで、実際に素材を切り開いて内部を見た時に、自分の頭で思い描いていたものとのギャップに頭がスパークした感じでした。そして、いままででは思いつかなかったようなインスピレーションを得られたような気がします。アーティストのMarina Abramovićが以前インタビューにて「分解(破壊)と再構成はアーティストがやっていること」を思い出します。頭の知識や固定概念といった色眼鏡を外して物事を見るためには、自らの五感を使って注意深く観察すること、それを元に目の前の物事を分解し再構成することが大切なのかもしれないと学んだ課題でした。

Toshi

都内某私立大学経済学部卒業後、総合家電メーカーの経理部、ホテルのフロントデスク、医療機器ベンチャー企業を経て、2018年9月よりオランダへ渡航し、Design Academy Eindhovenに入学。 現在、同大学のThe Morning Studio学部(Man and Well-Being)に在籍中。