この記事では、オランダで物件が見つからない時の対処法について紹介します。物件を頑張って探しているけど全然見つからなくて、どうすればいいのか分からない・・・というケースもよくありますよね。そんな時は、今回紹介する別のアプローチで物件を探してみてください。組み合わせることで、物件が見つかる確率を上げることができます。
オランダは常に物件不足で競争率が高いのですが、その中でも7月〜9月は特に物件を探すのが困難です。その理由は、9月に入学する予定の新大学生たちが部屋探しに奔走する時期だからです。学生向けの物件や一人暮らし向けの物件は恐ろしいほどに競争率が高く、不動産会社のホームページの物件情報の更新が追いつかないほどです。なので、移住する時はこの時期を外して競争率の下がる冬の時期にするか、留学などでどうしてもこの時期に移住しなければならない場合は、7月より前に不動産会社や物件のオーナーにコンタクトしておくことをおすすめします。
物件情報の更新時期:不動産会社の場合、多くの物件は入居可能日の1ヶ月前〜数週間に情報が上がってくることが多いのですが、中には2〜3ヶ月前に上がってくるものもあります。不動産検索サイトの更新時期は物件によってまちまちなので、気になる物件を見つけたら、まずはオーナーさんにコンタクトをして入居日の交渉してみましょう。
物件が見つからなくて一番困ることは、住民登録ができないことです。「在留ビザさえあれば住民登録くらい・・・」なんて思ってしまいそうですが、市役所で住民登録をしないとBSN(Citizen Service Number)と言われる社会保障番号がもらえず、これがないと行動にかなりの制限がかかります。このBSNが必要なものの一例には下記のようなものがあります。
住民登録のために物件を早く見つけることが大事だと分かっていても、探してもなかなか見つからないということも思います。そんな時は物件の探し方を変えて、いろいろな方法を試してみましょう。
一人暮らし向けの部屋はなかなか空きがないけれども、ベットルームが2つある部屋は空きがある、というケースもよくあったりします。なので、誰か同じように部屋を探している人を見つけて、一緒に2人で探してみるのもいいでしょう。ではそのルームメイトはどのように探すのかというと、主なものとしては、①賃貸物件のFacebookグループページ、②大学などリアルのコミュニティ、③Roomsterなどのルームメイト検索サービスの3つの方法があります。
①賃貸物件のFacebookグループページ
賃貸物件のFacebookグループページは都市ごとあり、「○○○(都市名)+”Housing”」で検索すればすぐにいくつものグループページが出てきます。そのようなグループページでは空き物件を物件オーナーが投稿するだけでなく、物件を探している人が自分の希望条件を投稿したりしています。ページを訪れた人に自分が部屋を探していることを知らせることで、興味を持った人が連絡してきたりするので、ぜび投稿しておきましょう。(私も投稿したことで、同じように物件を探している人からの連絡が来たりしました。)また、物件を探している人の投稿を見て、自分と合いそうと思ったら積極的にコンタクトしてみてください。そこから一緒に物件を探すパートナーを見つけることができたり、物件を探している人数人でグループを作って一軒家を借りてシェアする、なんてこともできたりします。
②大学などリアルのコミュニティ
とはいっても、会ったこともない人と一緒に部屋を探して借りる、というのは抵抗がある人も多いのではないかと思います。そういう人は、大学の中などリアルのコミュニティの中から探すのもいいでしょう。その時のポイントは、「とにかく自分が部屋を探しているという情報をばらまく」ということです。自分の知り合いや友人の中だけで同じように部屋を探している人を探すのは限界があります。会う人、会う人に自分が部屋を探していることを伝えまくりましょう。そうすることで、同じように部屋を探している人を紹介してもらえる確率が上がり、運がよければ直接空き物件を紹介してもらえることもあります。
③Roomsterなどのルームメイト検索サービス
Facebookのグループページや大学などリアルのコミュニティだけでなく、もっと幅広く自分の条件に合ったルームメイトを探したい、という人にはRoomsterなどのルームメイト検索サイトがおすすめです。このようなサイトでは希望する家賃、入居希望日、年齢、性別などの情報を入力することで、自分の条件に合ったルームメイトを一覧で検索して閲覧することができるのでとても便利です。
物件を探す上では「自分が部屋を探している」という情報をばらまくことがとても大切です。日本にいる時からオランダに住んでいる人と繋がれそうな機会があったら、連絡先だけでも聞いておくと後で助けてもらえたりすることもあります。私の場合は個展を開くために来日していたオランダ在住のデザイナーの方のオープニングイベントでその方と知り合い、オランダに来てからも物件探しのアドバイスをもらったりしていました。また、移住する前に友人に会っておくのもいいかもしれません。久しぶりに会った友人の知り合いが、実はオランダに住んでいた、なんてことも意外とあったりします。(私もありました。笑)
オランダに引っ越ししてきた後は、上記のFacebookページのようなネットだけでなく、リアルでも情報をばらまくのも方法の一つです。オランダのJumboやAlbert Heijnといったスーパーではレジの側に掲示板のようなものがあり、カードにメッセージを書いてそこに貼ることができます。カードはレジの人に言えば手に入るので、自分の連絡先と部屋を探しているというメッセージを書いて貼っておくのがいいでしょう。連絡が来る確率は高くありませんが、他の方法と組み合わせながら少しでも物件が見つかる確率を高めておくことは大切です。
今回は物件が見つからない時のための対処法について紹介させていただきました。「二度と部屋を探したくない」という人がいるくらいオランダでの物件探しは大変だったりするので、一つのアプローチだけでなく、知っている方法や思いつく方法は同時進行ですべて試してみることが大切です。諦めずに探していれば、物件は必ず見つかります。自分一人で頑張ろうとせず、友人やネットといった他人の力も大いに活用して、自分に合った物件を見つけてください。