キューケンホフ公園がガイドブックに必ず載っている訳。定番には、それなりの理由があった。
オランダのガイドブックを開けば、ほぼ間違いなく最初の数ページ目でお目にかかることができる一面チューリップ畑の写真と「キューケンホフ公園」の文字。筆者はそこまで花に興味がある訳ではなかったのだが、せっかくオランダに住んでいることだし・・・ということでこの公園を訪れたところ、この公園のイメージが180度変わってしまったのです。
アムステルダム市内からではなく、スキポール空港からGO!
ガイドブックの見開きページのほとんどを使っちゃうほど有名なキューケンコフなら当然、アムステルダム市内から直行便があると思いきや、実はバスや電車を乗り継いで行かないと行けません。
意外とアムステルダム市内からのアクセスは良くない。
なので、直行のバスが出ているスキポール空港から向かうのがオススメ。時間は混まずに行けば25分ほどで着くので、結構近いです。
チケットは空港内に往復バスとキューケンホフ公園の入場券がセットになったコンボチケット(25ユーロ)を販売している専用カウンターがあるので、そこで購入できます。
チケットを買ったら「Buses」という案内標識に従って空港の外へ。
キューケンホフ公園行きバスの標識が分かりやすく道沿いに何個もあるので、バス乗り場まで迷うことなく安心して行けるのも嬉しいところ。
右も左も、前も後ろもチューリップだらけ
東京ドーム約7個分の敷地に800種類ものチューリップがあるということで、どこを見ても必ず視界にチューリップが入るほどチューリップだらけ。さすがキューケンホフ公園。
ゲートをくぐる前からたくさんのチューリップがお出迎え。公園内に入る前に記念撮影モードにガッツリ入っている人も。
ゲートを入ってすぐのところには、たくさんの色とりどりのチューリップをバックに多くの観光客が記念撮影。これだけ大きなチューリップ畑なら、写真を取ってしまうのも分かる気がします。
道の両脇にもチューリップが植えてあり、だた散歩するだけでも十分に楽しめそうです。
これほどたくさんの綺麗なチューリップを近くで、しかも一度に見れる機会は中々ないのではないでしょうか?もちろんインスタ映えもしますが、レンズを通さず自分の目でゆっくりと眺めてみるのもGOOD。「チューリップってこんなに綺麗だったんだ」と再認識すること間違いなしです。
園内にはこんなフラワーアートも。まさに花文字の通り「FLOWER POWER」。
野外展示だけでなく、室内展示もレベルが高い
園内にある2つの大きな建物の中では、チューリップだけでなく様々な花を使ったフラワーアートがあり、訪れる人に花を鑑賞する新たな切り口を教えてくれます。「たかが花」と思って侮るなかれ!
ゲートに近い、室内展示を行なっている建物の入り口。花に合うようにか、壁はレンガのブロックを積み重ねたようなデザインの外観になってます。
アートな彫刻をコラボさせることで、花が見事にアートオブジェの一部になっています。またよく見ると、花を活けている器もペイントされた缶を使っているよう。室内にいると美術館にて作品を眺めているような気分になれるのは、こうしたディテールにこだわって雰囲気を意識的に創り出しているからかもしれません。
こちらはポップアート界の巨匠、アンディ・ウォーホールの作品とのコラボ。何気なく配置しているように見えるが、アート作品と花をきれいに調和させているのは、さすがアートとデザインの国オランダと言えます!
花瓶もよく見てみるとそれぞれの花によって異なったデザインのものを使っており、花単体としてだけでなく、花瓶との組合せから花を鑑賞してみるのも面白かったり。ちょっとしたことだが、つくづくよく考えられているなあと思わせられる展示です。
建物内には訪れる観光客を楽しませてくれるパフォーマーも。ブルー&ホワイトのツートーンの衣装はデルフト陶器をイメージしたものかと。サービス精神旺盛なパフォーマーが多く、手を振ってくれたり気軽に写真を撮らせてくれたりするのは観光客としてはありがたい限りです。
キューケンホフを振り返ってみて
あまり期待していなかったということもあってか、いい意味で期待を裏切る公園でした。そして感じたことは「キューケンホフ公園=チューリップの公園」ではないということ。
もちろんチューリップやそのほか様々な花を鑑賞することができるのですが、それ以上に「花をどう面白く、魅力的に、楽しく見せるか」というエンターテイメントの要素があることに驚かされます。
もうこれは、「花をテーマにした美術館」と言ってもいいのではないかと!
オランダを訪れた際は、このキューケンホフ公園で、定番だからこその魅力をたっぷりと味わっていただきたいと思います。