デザインのためのリサーチは、飛び込みで

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Design Academy Eindhovenでは、デザインに必要なリサーチの方法も学びます。今回お話するのは、参考観察とインタビューの課題です。自分の興味のあるテーマごとに5〜6人のグループを組み、そのグループごとに学校の外でそのリサーチ方法を実践して学ぶというものでした。私は「外的な刺激に対する体の感覚」に興味があったので、”Body”のグループに入り、グループでスポーツセンターに行くことに決めました。

リサーチを実践した学生用のスポーツセンター

参考観察(Participant Observation)とは、簡単に言うと社会やコミュニティーの中に入ることで外からは得られない質的なデータを得られるリサーチの方法だそうで、私達のグループはスポーツジム内でスポッチャを楽しんでいる若者やトレーニングルームでウェイトトレーニングをしている若者を一定時間観察しました。話しかけず観察することで、自然と普段は気づかないような様々なことに気づくことができたり、当人たちの立場に立って推測したりできたりと気づきが多い時間でした。また、その考察を元にインタビューを実践することで、より本人たちの気持ちに寄り添った深いインタビューができた気がします。もちろん英語がまだ自由に使えない中で、しかも見知らぬ人にインタビューするのは心理的にかなり負担でしたが、それなりに見返りが多かったと振り返ると思えます。

ちなみにインタビューの形式は下記の3種類あるそうで、私達は「2.Semi-structured」形式で行いました。適度に比較しやすいと同時にその場に応じて臨機応変に会話を持っていくことができるので、あまり数をこなせない時やインタビューに慣れていない時には適した方法ではないかと思います。

  1. Structured: 前もって質問リストを作成し、すべての対象者に全く同じ質問をする。リスト以外の質問はしない。数多くの人にインタビューできる場合に適しており、偏りのない客観的なデータを得ることができる。
  2. Semi-structured: 前もって質問リストを作成しそれに従ってインタビューは進めるが、対象者の反応に応じてリストにない質問も行う。1. Structredに比べると比較しやすさは劣るが、対象者に応じた柔軟な質問ができるため、客観性と質のバランスのとれたデータを得ることができる。
  3. Free conversation: 前もって質問リストは作成しない。その時その時でインタビューの内容も異なるため客観性にかけるのと多くの人を対象にするのは難しいが、会話の展開次第でどこまでまででも深く掘り下げることができ、3つの中では一番質の高いデータを得られる可能性がある。

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